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私は2018年8月号から、アルクのヒアリングマラソンを購入し、勉強しています。

先月からヒアリングマラソンで勉強していて、気づいたことなどを、皆さんに毎月紹介していますが、今回はインドの英語訛りについて掘り下げて考えてみたいと思います。

ちなみに、これまでの記事はこちらです。

では、今月もさっそくいきましょう!

インド英語とは何なのか

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インド英語の始まりと現在

インドはかつて、イギリスの植民地支配下にあったため、イギリス英語がベースです。

現在ではヒンディー語と並んで、英語も公用語となっており、英語人口は今やアメリカに次いで世界第2位です。

しかも、インドの人口は爆発的に増え続けていますので、将来インド英語が世界的に珍しくなくなることも十分考えられます。

インドは貧富の差が非常に激しく、識字率も7割ぐらいです。

英語も公用語でありながら、英語を使える人はたったの1割という統計があり、国内では英語を使えることが特権意識を生み出し、差別につながっているという指摘もあります。

インド英語の文法-進行形の多用

インドの英語は、イギリスから独立後も自分たちで使いやすいように、変えながら進化してきたため、文法も彼らの公用語であるヒンディー語から影響を受けています。

この動画では、通常現在形を使うところで、進行形を使う例を挙げています。

  • I believe you. → I am believing you.
  • She likes the music. → She is liking the music.

これは、日本語でも「理解しています」を「I am understanding」と言うようなものなので、気持ちは分かりますよね。

Wikipediaでも、進行形の多用について書いてありました。

ヒンディー語の影響から進行形を非常に多用し、インド英語では英語の動詞の70%近くが、進行形の時制で堂々とまかり通る

ボキャブラリーについても、今回は取り上げませんが、かなり独自の単語がありますので、興味のある人は調べてみてくださいね。

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発音・訛り(アクセント)の特徴

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文法と同様、発音もヒンディー語の影響を強く受け、独特のアクセントがあります。

今回のヒアリングマラソンでは、付属のEnglish journalで、2006年にノーベル平和賞を受賞したムハマドユヌス氏のスピーチがリスニング教材になっています。

彼はインドではなく、バングラデシュの人なのですが、リスニングをしていて、どうしても聞き取れないところがいくつかあったのです。

中には、標準的な英語の発音ではないものが含まれていて、実はインド英語の訛りだったのです。

バングラデシュは1971年に独立するまではパキスタンという国でした。

パキスタンもかつてはイギリスによって統治されていた、イギリス領インド帝国の一部ですので、似たような言語体系を持っていても不思議ではありません。

実際、バングラデシュの第一言語ベンガル語と、ヒンディー語は言語的に近いようです。

Wikipediaにも、こう書かれています。

ベンガル語は・・・ヒンディー語やウルドゥー語など、南アジアに存在する多くの言語と類縁関係にある

ネイティブも苦戦するほどの訛りの強さ

では、ここから本題の発音の特徴を見ていきますが、インド英語は世界的に見ても、聞き取りが難しいとされています。

アメリカ企業が経営効率化の一環で、コールセンターを国外に移すという話になった頃、移管先はインドがほとんどでした。

ですが、いざ移してみると、「何を言ってるのか分からない!聞き取れない!」という苦情が殺到し、今ではフィリピンが世界のコールセンターの中心を担っています。

r, th, a の音が違う

rの発音
  • 強い巻き舌になる
  • スペルどおり、「ル」と発音する
  • たとえば、park は「パルク」、Peter は「ピータル」

ユヌス氏のスピーチでも、一人あたりなどを指す「per」を「パル」、「survey」を「サルベイ」と発音していました。

私が聞き取れなかったのは、「entire」を「エンタリ」とユヌス氏は発音していて、全然何のことか分かりませんでした。

これ以外、 r の発音は、文脈から推測できたので、問題なく聞き取ることができましたが、もっと違う単語だったら、混乱していたと思います。

インド英語の r の発音は、こちらの動画で分かりやすく解説されています。3:13からです。

aの発音
  • 通常の発音「エイ」ではなく、「エー」と発音する
  • たとえば、bakedは「ベークト」、day は「デー」、chat は「チェト」

こうやって書くと、「なんだ大して違わないじゃないか」と思われそうですが、実際は強烈に違います。

私が今回のEnglish Journalで実際に聞き取れなかったのは、このa音の違いです。

away」はどう発音するでしょうか?

エウェイ」です。

aが2つあるので、かなり厄介ですよね。

実際私は何度聞いても、聞き取れませんでした。

aの発音についても同じ人の動画で、こちらで解説されています。1:58からです。

ストレス(アクセント)の位置も変わってきます。

どういう時に変わるのかというルールがよく分かりませんが、例えばこういうものです。

ストレス(アクセント)の位置が変わる
  • development → development または development 「ロップメント」→「ベロップメントorデベロップメント
  • history → history 「ストリー」 → 「ヒスリー
  • alternative → alternative 「オーネティブ」→「オータネイティブ

こちらは今回のEnglish Journalでは見つけられなかったのですが、同じ人の動画を見ていただければ分かると思います。1:53からです。

こちらは原稿をインド英語で読み上げるというもの、違いや雰囲気を感じてみてください。1:22からです。

上の例のhistoryはこの中にありますので、耳を澄まして聞いてみてください。

ストレスの位置というのは、発音とともに、単語の違いを聞き分ける重要な手がかりの一つです。

ストレスの位置が変わると、だいぶ混乱します

その他、今回はヒアリングマラソンで実際に私が出会ったものを中心にまとめましたが、ほかにもインドの発音は独特なものが多いです。

たとえば、

  • w は音が濁る 例) water 「ヴォータル」
  • th 音 は「タ」や「ティ」に変音する 例)thanks 「タンクス」、nothing 「ナッティング」

リスニング対策

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インド英語の発音の特徴は見てきたとおりですが、どうでしょうか?

イメージがうまく湧かない人は、こちらの動画を見てみてください。

インド人の英語の訛りについて、かなり雰囲気が分かるはずです。

さて、あなたがもし今度、インド人の英語をリスニングする機会があるとしたら、どう対処したらよいでしょうか?

対応策① 知識として特徴を知っておく

まずは、インド人の訛り(英語では accent と言います)について、知識として知っておくことです。

特に、発音はリスニングにおいて、最大の手がかりになる要素です。

ここが自分の認識している音と違うと、あとは文脈で推測するしかなくなります

私が青年海外協力隊として滞在したジャマイカにも、インド系ジャマイカ人はいました。

彼らのアクセントは、純粋なインド人とは違うかもしれませんが、ジャマイカ英語とも異なる独特の訛りでした。

そして以前勤めていた会社では、貿易業務を担当していましたが、インド人と英語で商談する機会が結構ありました。

この2つが私が、リアルなインド人の英語に触れた経験です。

きちんと今回の記事のように、知識を整理していたわけではありませんが、感覚的にどういう英語を話すか、という知識は事前に持っていました。

ですので、今回のユヌス氏の英語にも、かなり対応できたのだと思います。

実際かなりの程度、聞き取れました。

予備知識として、事前に持っているのと、持っていないのとではかなり違ってきます。

リスニングの多聴の目的も、この辺にあったりします。

対応策② 精聴して、標準英語との違いを体感する

しっかりインド人のアクセントを理解しようとするなら、上に私が紹介した動画を、きっちり精聴してみてください。

1字1句聞き取るつもりで何度も聞いて、そしてyoutubeの字幕機能を使って、答え合わせをしてみてください。

最初にいきなり字幕を使ってはダメですよ。

いきなり答えを見てしまうと、何が聞き取れて、何が聞き取りにくかったのか分かりません。

こうして答え合わせをすると、私たちが学んできた標準的なアメリカ英語との違いが明確になると思います。

そして、私の書いたこの記事をもう一度読んでみてください。

「なるほど!こういうことか!」と思うはずですし、次にインドのアクセントに出くわした時には、免疫ができているはずです。

【解決策】リスニング力を地道に高めるのが一番

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世界中を見渡してみると、いまやネイティブの英語は少数派です。

ネイティブ以外のアクセント、発音はこれからも存在感を増していくでしょう。

異なるアクセント、発音に対しては、基本的に、事前に知っておくということしか対策がないのが実情です。

ただ、それ以外にもシンプルすぎるけど、最強の対応策がありますので、それを最後に紹介しますね。

ジャマイカでの経験(英語ができる人ほど適応が早かった)

私がジャマイカに滞在していたときの話です。

ジャマイカの状況はインドと非常に似ています。

  • 旧イギリス領で現在も公用語でありながら訛りが強い
  • 公用語は英語
  • ローカルな言語として、パトワ語がある
  • パトワは英語を使いやすいように独自に進化させてきたもの
  • 英語もパトワ語の影響を受けて、相当強く訛っている
  • (個人的にはインド英語の方がまだ聞きやすい)

赴任時までに英語を勉強していくのですが、全員がことごとくジャマイカ英語の訛りの強さに苦戦します。

現地で一緒に仕事をしていたピースコープで来ていたアメリカ人も、「最初は全然何言っているのか分からなかった。」と言っていたほどです。

ただ、明確に適応が早かった人がいます

「(ネイティブのアメリカ人を含めて)英語力がずば抜けていた人たち」です。

上記のアメリカ人も、数ヶ月で耳が慣れてきたそうです。

また、純日本人ながら英語がペラペラの大学を休学してきたS君も、数ヶ月ぐらいで聞き取りには不便しなくなってきたそうです。

同期隊員で、シニア枠だったHさんも、アメリカに何十年も住んでいたため、英語はペラペラで、最初は「何言っているか分からない」と言っていたのに、気づいたらいつの間にかすっかり溶け込んでいました。

リスニングの基礎を高めつつ、いろんな英語を聞く

結局、リスニング力の地力が高い人にとって、訛りはさほど問題にならないのです。

本人たちも本人たちなりに、最初は聞き取りに苦労していますが、その後の猛スピードで適応してしまいます。

私たちにできることは、異なる国のアクセントを知識として学びつつ、リスニングの地力を高めていくという努力です。

今回はヒアリングマラソンの別冊教材English Journalの、ムハマドユヌス氏のスピーチから、インド英語について深堀りしてきました。

世界には英語ノンネイティブが溢れていますし、これからも増え続けます。

私も仕事でいろんな国に出張し、いろんな国の人と英語で商談してきましたが、ネイティブは少数派でした。

TOEICのスタジオできれいに録音されたネイティブ英語だけ聞いていたのでは、時代に対応できません。

それだけでも、いろんな英語に触れられる、ヒアリングマラソンの価値は大きい気がしています。

今の時代はyoutubeでも簡単に、生の様々な国の英語を聴くことができますので、英語で「○○ english accent」などと検索して、暇つぶしにいろんな動画を見てみるといいと思いますよ。

では、今回はこの辺で!

Bye for now! See you later!

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