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民間は将来どうなるか分からないし、公務員になろうかなぁ。でもネットで調べるといろいろ暗い話も多くて・・・公務員って将来大丈夫なのかな?

 

この記事は、公務員を目指そうか考えている人、公務員への転職に興味がある人を主な対象に書いています。

 

私は大学卒業後から1年の受験浪人期間を経て、地元の市役所行政職の公務員として採用され、以降7年間勤めておりました。

7年もいると、県庁の職員や国の職員とも仕事上交流があるので、公務員という世界についてはかなり詳しくなります。

市の職員、県の職員、国の職員がそれぞれどんな雰囲気で仕事をしているのか、見ているとそれぞれが置かれた環境をいろいろ想像できて面白かったですね。

 

さて、公務員の将来性については、いろんな人がネットで情報発信していますが、基本的にみなさん悲観的な見方が多いようですね。

 

私はそこまで悲観していなくて、なんだかんだでこれからも安定した職業として維持されていくだろう、というのが私の意見です。

 

私は元公務員で、民間企業を経験した後、今はフリーランスをしています。

この記事ではそうした経験を踏まえて、民間やフリーランスと比較した将来性などについても書いていこうと思います。

公務員の将来性ない説を検証してみた

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冒頭に書きましたが、公務員の将来性はそんなに悲観的なものなのでしょうか?

将来性がないという意見の代表的な2つの論点を少し考えてみたいと思います。

AIに仕事を奪われる

まず、AI(人工知能)の問題は、よく引き合いに出されますね。

公務員の仕事は単純な定型業務が多いので、大部分はAIに取って代わられる、というものです。

 

たしかにそのとおりで、私がいた市役所でも、定型業務が多く、毎年のお決まりの業務もありましたね。

たとえば、

  • 窓口業務
  • 課税などの税務
  • 給付金・補助金などの交付
  • これらに付随する入力・チェック業務
  • 各種統計・調査モノ

 

これらはパッと思いついた一例ですが、市役所の業務の多くは、毎日机に座ってパソコンに向かってする作業が多く、業務量・残業の多い一因になっています。

 

将来的にデータ処理系の仕事はAIがやってくれる日は来る気がしますし、むしろそうあって欲しい、いやそうでなければ困ります!

公務員はもっと、頭を使う仕事に注力すべきです。

人口減少社会

日本の人口が今後も減り続けることは人口統計上、確定した未来です。

 

公務員として考えてみると、人口が減る=税収が減るということに直結しますし、人口が減って経済力が下がる=法人税収も減る、ということにもなりますよね。

このことは、特に私が勤務していたような地方自治体で危機を招くことにつながるのです。

 

以前、北海道の夕張市が財政破綻したニュースは世間に大きな衝撃を与えましたが、今はどの自治体も財政が苦しいところがほとんどだと思います。

 

私がいた市役所でも、平成の大合併で合併特例債という借金をして、合併に合わせて公共施設を改修したり、さまざまな事業したツケが今回ってきていて、毎年予算編成の時期は、苦労していたのを鮮明に覚えています。

 

公務員の給与は税金ですので、税収が減れば、人件費を削減するのは常套手段。

公務員は基本的にクビにできないので、退職者の補充をしないという方法で、一般的には人件費を減らします。

私がいた市役所でも退職者が100人ぐらいいて、採用は30人ぐらいだったと思います。

 

人口減少でこれからどんどん税収は減る一方で、いよいよ人員調整だけでは足りなくなったとき、公務員の身分も怪しくなる時代が来るかもしれない、というのはある程度まっとうな意見ですよね。

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公務員がこれから先も安定し続ける理由

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ここまで読んできて気づくと思いますが、私は先ほどの将来性危うい説の根拠を、否定しませんでした。

「結局、あなたも悲観的なんじゃないか」と思われるかもしれないので、ここからは楽観的な話を少し書きたいと思います。

 

記事のタイトルにもあるように、私の結論は「公務員の将来性は曇り空」つまり、厳しいけど、職業としては安定し続けるというものです。

前半の「厳しいけど」という部分が、先ほどのAIや人口減少の影響など、負の側面です。

これは私も否定しません。

 

しかし、一方で内心、「いや、でもなんだかんだ言って大丈夫でしょ」という気持ちもあります

これが「お先真っ暗、どしゃぶりの雨」ではなく、「曇り空」とした私の意図です。

 

なぜ大丈夫なのか?

私は公務員はどうにかこうにか救済され続ける未来になると思っています。

50年後、100年後は分かりませんが、少なくとも20~30年後ぐらいは、国が守り続けるだろうと思っています。

 

もちろん、AIや人口減少の影響はもろに受け続けると思いますが、私が公務員の世界を7年生きてみて、やはりなんだかんだ言って「かなり守られている身分」だと感じます。

 

たとえば、公務員の仕事をAIがするようになっても、法律で「AIの作業は最終的に人間がチェックしなければならない」みたいな規定ができる、なんてことは容易に想像できますよね。

 

私の経験からも、公務員の仕事は基本的に減点方式で、優れた仕事で加点されることの何十倍も、間違いのない仕事が評価されます。

よって、AIの仕事を人間が管理する、そして最終的にチェックするという形で公務員の仕事は生き続けるはずです。

 

人口減少によって、税収が減り、最終的に人件費にメスが入ることになるかもしれませんが、公務員は労働組合も強いため、民間のように自由に解雇できるような仕組みにはならないと思います。

解雇はできるけど、そのための条件がいっぱい付くはず。(「社会通念上やむをえない場合に限って」とか「(辞めたあとの)就業先をきちんと手配する」とか)

 

どうしてそう言えるのか?根拠は?と聞かれても、特にありません。

私が公務員として生活してきて、「公務員はなんだかんだ言われながらも、図太く生き残っていくんだろうなぁ」と経験上思ってしまうのです。

それぐらい、公務員という身分はすさまじく守られているし、安定しているのです。

安定を理由に就職すると、後悔するかも

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公務員は、安定性だけで言えば、圧倒的にナンバーワンの職業です。

でも私は、これから公務員を目指す人に対して、公務員は必ずしもおすすめではないと思っています。

 

もっといい地元、魅力的なまちを作るためにがんばりたい!地元に恩返しがしたい!などポジティブな理由がメインならOK。

ただ、安定を一番の理由にして、公務員を目指すと、相当厳しい現実に心折れてしまうと思います。

 

まず、想像しているより公務員の仕事は大変ですし、部署によっては長時間残業も普通にあります。

私も在籍していた部署は忙しい部署ばかりでした。

また今後、人口減少に伴って、職員数が削減され続けていくと思いますが、職員数が減っても、その分の仕事が減ることはありません

 

行政の仕事というのは、民間では供給できなくて、誰もやらないから行政がやっているという最後の砦のような仕事が大半なので、かんたんに止めるわけにいかないのです。

止めるにしても、必ず誰かが代わりとなるサービスを供給してくれるという担保を取ってからでないと、基本的に止められません。

 

よって、「職員が減るけど、仕事は減らない=1人あたりの業務量は増え続ける」という構図になるのです。

この傾向は人口が増えない限り、基本的にずっと続くと思うので、職員の負担は相当大きくなります。

 

またある程度の年齢になると、仕事が嫌になって転職しようと思っても、民間で歓迎されるスキルが全然育たないので、転職すらできません。

もう一生、定年まで我慢し続けることを余儀なくされるのです。

若手職員は辞める人が増えている【柔軟に生きる】

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まとめとして、公務員はこれからも安定し続けると思いますが、中で働くのはどんどん大変になっていくと思います。

 

先々を見通して、公務員を退職し、民間に転職したりする若者も人事院の統計をみると少なくないようです。

私の場合、青年海外協力隊やそこから先の具体的なプラン(他にやりたいこと)があったため、公務員を退職しました。

 

また、先々を考えたとき、当時の50歳代のベテラン職員の様子を見ていて、自分の生きたい姿と違ったのも理由でした。

公務員として生きると、先ほど書いたように、定年まではずっと公務員ですし、嫌になっても公務員という職にしがみついて、我慢するしかありません。

 

これからの人生、自分のやりたいこともいろいろ出てくるだろうし、その選択肢を奪われるのが嫌でした。

私は青年海外協力隊に参加し、帰国後は民間で貿易の仕事をしていて、今はフリーランスをしています。

不安定ではありますが、大変ながらも今の生活には満足しています。

 

これから公務員を目指す人には、安定だけでなく、その先定年までずっと公務員でい続けなければいけないという事実についても、少し考えてみてほしいと思います。

この記事では、公務員の仕事について否定的なことも書きましたが、私自身は公務員の7年間は仕事もとても充実していたし、楽しい思い出です。

 

ただ、これから目指す人のためには、この記事で書いたような他と違った別の視点を持つというのも大事だと思って書いてみました。

少しでも参考になれば幸いです。

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