【留学・海外移住/就職】必要な英語資格の選び方とTOEICの使い方【IELTSがおすすめ】

もっと英語ができるようになって、いつか語学留学とか海外移住をしてみたい。でもまずはTOEICを頑張らなきゃ…!

最終的な目標を留学や海外移住に置いているなら、「まずはTOEIC!」は遠回りになる可能性があります。

留学や海外移住を目指す人が取得するべき資格は、TOEICではなく、

  • IELTS
  • TOEFL

です。

TOEICは就職や転職などで活用できるため、

「まずはTOEICで高得点を取って目標に少しでも近づきたい」と勉強していた人も多いのではないでしょうか。

海外を将来的な目標として考えているなら、TOEIC学習は早々に卒業し、すぐにIELTSやTOEFL対策の勉強をした方が効率的です。

このページでは、IELTS対策のスクールを運営する株式会社PIAのMUSASHIさんに監修してもらいながら、

  • 日本と海外の英語資格の現状
  • TOEIC、IELTS、TOEFLの比較
  • IELTSの試験概要と対策の基本

について、解説したいと思います!

よろしくお願いいたします!

MUSASHI

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MUSASHIさんのプロフィール

皆さん始めまして!PIA-EnglishのMUSASHIです。大学卒業後、フィリピンへ留学。そのまま現地の英語学校に海外就職し、様々な国の英語学習者をサポートしてきました。現在はIELTS学習サービス IELTS TRAINER PRO にて、オンライン×経験豊富なフィリピンの講師陣×担任制で、初心者からIELTS学習者をサポートしています。

定番はTOEFLとIELTS!留学・海外移住で必要な資格

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留学や海外移住で必要になる資格は、TOEFLとIELTSが一般的です。

大学や大学院を除き、そもそも語学留学の場合は、英語力は問われない方が普通です。

一般的になってきたワーキングホリデーも、出発前の英語力は特に必要ないですからね。

ここでは、留学・海外移住におけるTOEICの位置づけについて解説していきます!

世界では無名!TOEICの受験者は日韓が大半

そもそもTOEICは、英語力の証明になるという以前に、海外では全く知られていません

英語学習者の資格ではTOEFL、IELTSが世界標準です。

https://twitter.com/lovequeserasera/status/1203524188536885249

グローバルな資格と言いつつ、TOEICの受験者数も6~7割が日本と韓国と言われています。

TOEICは国内の就職・転職でしか通用しない、という事実は知っておくべきですね。

私がフィリピンの英語学校で働いていた時も、いろんな国の生徒がいましたが、日本人と韓国人以外はTOEICを知らない人が多かったです。

MUSASHI

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TOEICは会話スキルが測定できない

TOEICの最大の問題は、スピーキングテストがないため、現地で必要な英会話能力について評価できないことです。

TOEICもSW試験があり、

  • スピーキング
  • ライティング

を測定するタイプもありますが、まだまだ受験者が少なく、一般的ではありません。

海外に行きたいなら、スピーキング力を評価しないTOEICでは、完全に役不足です。

私はTOEIC705点で海外に出ましたが、話す訓練が全然足りなかったので、めっちゃ苦労しました。

英語で自分の考えや意見を言えるかどうかで、現地での人間関係や仕事上の評価が決まる面があるため、スピーキングは非常に重要です。

MUSASHI

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アメリカ大学留学ではTOEFLが定番

アメリカの大学・大学院では、TOEFLのスコアの提出を求められるのが定番です(以下で解説するように、現在はIELTSもOK)。

試験では、

  • リーディング
  • ライティング
  • リスニング
  • スピーキング

のすべてが問われ、内容も大学の授業や学生生活で起こるシーンがリスニングになっていたりします。

レベル的には、TOEIC600点でやっとTOEFLの最低レベルの土俵に乗る感じです。

私も勉強したことがありますが、全体的にハイレベルでタフな試験です。

フィリピンの英語学校でも、TOEFLのスコアが伸びずに苦労していた生徒がいましたね…

MUSASHI

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受験者が10年で2倍!留学・移住で使えるIELTS

イギリスやオーストラリア、ニュージーランド、カナダといった、アメリカ以外の英語圏で一般的なのがIELTSです。

IELTSには2つのタイプがあり、

  • アカデミック(主な目的:大学・大学院などの留学)
  • ジェネラル(主な目的:移住申請)

ご自身の目的に合わせて受験することになります。

アメリカ留学と言えばTOEFLだった時代は終わり、現在では、99%のアメリカの大学でもIELTSのスコアを認められています。

99% of American colleges and universities accept IELTS, including world-famous institutions like Harvard and Yale.

IELTS公式サイト

国際英語資格としての汎用性の高さから、世界中のIELTS受験者数はここ10年で2倍、日本でも直近5年で3倍以上に増えています。

MUSASHI

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TOEICとIELTS、TOEFLの違いを解説【比較表あり】

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海外を目指すなら、取るべき英語資格はIELTSとTOEFLの2択です。

TOEICしか勉強してこなかった人は、IELTSやTOEFLのイメージがよく湧かないと思います。

以下では、IELTS、TOEFLは実際にTOEICと比べてどうなのか、比較表を用いながら解説します!

今までTOEICしか選択肢に入っていなかった人も、ぜひ参考にしてください!

MUSASHI

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主な特徴と試験形式 | 日本はTOEICに偏りすぎ

試験形式の面で、おおまかに比較してみました。

TOEICの受験者数は多く見えますが、大半は日韓が占め、海外での知名度はほぼ無いことに注意です。

TOEFLは

  • iBT(internet-based test)
  • ITP(institutional test program)

の2種類がありますが、留学で使われるのはiBTですので、下表でもiBTで記載しています。

IELTSTOEFL iBTTOEIC
受験者数350万人80万人700万人
受験目的留学/移住留学国内就転職
使える国英語圏全体英語圏全体日本
試験時間2.7時間4~4.5時間2時間
試験頻度月1~8回月3~8回月1回
試験会場16都道府県27都道府県全国
必要なIDパスポートパスポート免許証等
受験料25,380円25,850円($1=110円)7,810円

国内企業での知名度は圧倒的だし、皆がTOEICを目指すのは自然な流れですよね…

TOEICの良さは否定しませんが、海外では英語の勉強=IELTS一択!みたいな国も多いので、日本のTOEIC偏重には、少し違和感があります。

MUSASHI

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レベル・難易度 | スコア換算表

IELTS、TOEFL、TOEICのスコア換算を以下に示しました。

IELTSTOEFLTOEIC
9.0120
8.5119
8.0117-118
7.5109-116970-990
7.0100-108870-970
6.590-99820-870
6.080-89740-820
5.569-79600-740
5.061-68550-600
4.552-60500-550
4.045-51450-490
3.533-44300-440
3.029-32290-299
引用:ニュージーランド留学センターHPより

一般的にIELTSはTOEFLよりも、スコアが出やすいと言われています。

例えば、

  • IELTSで7.0を持っている人でも、TOEFLで100点を取るのは難しい
  • TOEFLで100点取れる人なら、IELTSで7.5を取れる

ということが起きたりします。

TOEICはスピーキングとライティングがないので、そもそも他の2つと同じ土俵で比べること自体に無理があります。

僕はTOEIC880点ですが、IELTSだと5.5~6.0ぐらいかな…汗

IELTSとTOEFLは結局どっちがいい?【失敗しない選び方】

IELTSにするか、TOEFLにするかは目的に応じて決めるのがベストです!

IELTSがおすすめな人
  • 英語圏への移住を目指す人
  • アメリカ以外の大学・大学院への留学を考えている人
  • 海外でも使える英語力の証明が欲しい人
  • ワーキングホリデー前に英語力を高めたい
  • 海外就労をしたい
TOEFLがおすすめな人
  • アメリカ大学・大学院への留学を考えている人

一般的に、IELTSの方が間口が広く、いろんな目的に対応できます

ワーホリでは英語力がないと、現地でも英語がさほど必要ない仕事にしか就けないので、ワーホリ前にIELTSを学ぶ人も多いですよ。

MUSASHI

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ワーホリで人気のオーストラリア、ニュージーランド、カナダは、IELTSの知名度が高い国だし、英語力の証明としてもバッチリですね。

【留学・海外移住/ 就職で最強の英語資格】IELTSの勉強法と学習時間

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IELTSでは4つの技能

  • リスニング
  • スピーキング
  • ライティング
  • リーディング

を全て問われるため、英語を総合的にバランスよく鍛えることが必要です。

勉強時間としては、個人差はありますが私の経験上、約200時間でバンドスコア0.5点アップが目安になると思います。

MUSASHI

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ここでは、現状でTOEIC500~700点の人に向けて、IELTS学習の進め方を解説していきます!

IELTS対策の進め方と手順 | 単語は問題演習の中で覚える

IELTSの勉強をこれから始めるなら、最初は、

  1. リーディング・リスニングのインプットを重視して、
  2. その後に、スピーキング・ライティングのアウトプットも比重を増やしていく

のが効率的です。

IELTSでは、TOEICで出ないような難易度の高い単語も頻出するため、単語学習も必須です。

弊社のサービス IELTS TRAINER PROでは、リーディングやリスニングなどの試験対策と並行して、単語を学ぶことを推奨しています。

MUSASHI

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単語を試験対策と並行して学ぶ理由
  • 単語は問題演習の中でくり返し出会う方が、記憶に定着しやすい
  • すぐにIELTS対策を始められるので、試験に直結した勉強ができる

以下では、4技能について個別の試験対策について深堀りして解説していきます!

リスニング | スペリングにも注意

高いリスニング力が求められるため、

をバランスよく取り入れて、リスニング力のベースを上げていく必要があります。

公式問題集などを使って、イギリスを中心とした様々な国の発音・アクセントに慣れておくことも大切です。

関連記事英語の発音に必要なことは全部、この本が教えてくれた

意外と多くの人が点数を落とすのが、スペリングの間違いです!

MUSASHI

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IELTSは記述試験のため、リスニングの回答でも、スペルが間違っていると加点されません

日頃から正しくスペリング書けるように、意識して勉強しましょう!

リーディング | 問題形式に慣れる

リーディング対策のポイントは、大きく分けて以下の2つです。

  • 問題形式への慣れ
  • パラフレーズへの対応

リーディングパートは、12の問題形式から出題されます。

まずはこの12個の問題形式について傾向をしっかり把握し、対策することが大切です。

リーディングでは本文中の表現と設問文の表現が、同じ意味だけど別の表現になっている(パラフレーズ)ことが多いです。

この言い換え(パラフレーズ)に気づけるかどうかが重要になります。

普段から単語の意味だけでなく、類義語も確認しながら、「別の表現で言い換えるとどうなるか?」を意識して学ぶといいですよ。

MUSASHI

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ライティング | 日頃からパラフレーズを意識する

具体的なIELTS対策の前に、正しい文法・語法に基づいて、大学入試レベルの基本的な英作文をできる必要があります。

その上で、ポイントは以下の2つです。

  • 要約するスキル
  • パラフレーズ

IELTSのライティングはTask1 とTask2 があり、Task1ではグラフや図表等の視覚的な情報を英語で的確に要約するスキルが問われます。

英語のグラフ等を日ごろから見て要約をしたり、説明に必要な語彙やフレーズもすぐ使える状態でストックしておくことが必要です。

MUSASHI

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解答の中で同じ単語を使っていると加点されないため、パラフレーズはライティングでも欠かせません

大事なのは、「語彙力を増やす努力」ではなく「その語彙を言い換えるとどうなるか?」です!

MUSASHI

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スピーキング | 幅広い話題への事前準備が重要

スピーキングは伸ばすのに時間がかかるため、日頃から英語でのコミュニケーションに慣れておくことが重要です。

基本的な文法や単語の知識はスピーキングの土台として必要ですが、知っているのと話せるのでは全く違います。

「知っている⇒(話せる)使える」になるためには、ある程度の場数が必要で、コツコツ伸ばしていくしかありません。

MUSASHI

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英語を普段使う機会がないなら、オンライン英会話を使うのも手頃でおすすめです。

IELTSのスピーキングテストでは、出身地や家族、仕事、趣味など様々な話題について面接官にスピーチをしたり、ディスカッションをします。

これはある程度準備ができるため、いろんな話題について自分の考えや経験などを事前に整理しておくのがおすすめです!

MUSASHI

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【留学や移住など海外を目指す人へ】TOEICは期限を決めて勉強しよう

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TOEICの勉強をしている方にぜひ考えてほしいのは、皆さんの最終ゴールです。

もし留学や移住など、海外を目指すなら、TOEICは600点を目安に卒業とし、IELTSやTOEFL対策に時間をかけるべきです。

TOEICは参考書も多く、個人でも独学しやすいため、最初にTOEICで力を付けるのは決して悪い考えではありません。

しかし、ひとたび海外に出れば、TOEICは皆さんの英語力を証明として何の役にも立ちません

特にIELTSは、世界的に知名度が高く、移住や留学などで活用される例がますます増えているので、海外を目指す方におすすめです。

この記事で、少しでも海外やIELTSに興味を持っていただけたら嬉しいです!

MUSASHI

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MUSASHIさんのプロフィール

皆さん始めまして!PIA-EnglishのMUSASHIです。大学卒業後、フィリピンへ留学。そのまま現地の英語学校に海外就職し、様々な国の英語学習者をサポートしてきました。現在はIELTS学習サービス IELTS TRAINER PRO にて、オンライン×経験豊富なフィリピンの講師陣×担任制で、初心者からIELTS学習者をサポートしています。

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2021.1月~英語学習メディアGive up Perfect English! の2代目管理人 | 英検1級 | 英語と無縁の人生 ⇒ 英語キャリア(海外営業)に転身 | 20代後半 | 海外にも少し住んでいました | 実体験をもとに、英語学習のコツ・英語キャリアについて解説します | 英語学習相談も受付中

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