ラジオ英会話に興味があるんだけど、どんな感じなんだろう?私がやっても効果あるかな?
社会人が、久しぶりに英語の勉強でも始めようかなぁと思うとき、かなりの確率で候補にあがるのがNHKラジオ講座です。
その中でも、今回紹介する「ラジオ英会話」は、2008年から放送されているNHK語学の看板番組の1つ。
英文法を深く理解したい人や、文法を駆使して豊かな英語の表現力を身につけたい人には手軽でおすすめです。
ここでは、ラジオ英会話について私がやっている勉強法や効果について紹介しつつ、これを読めば、ラジオ英会話ってこんな感じというのが大体イメージできるように、書いていきたいと思います。
もくじ
ラジオ英会話とは?
2018年4月に講座の内容がリニューアルされ、文法によりフォーカスされることになりました。
文法と言っても、学校で習ったような、読み書きや日本語に訳すための英文法ではなく、話すための英文法です。
ただ、文法を学ぶだけでなく、ダイアログを通じて、たくさんのナチュラルな表現や英語の細かいニュアンスもしっかり学べる講座になっています。
後ほど詳しく書きますが、講師は英語学習について数多くの著書を持つ大西先生で、全部読んだことがあるという人にも、いい復習になります。
私は全部持っている訳ではないですが、かなり大西先生の本は読みましたが、耳で聞くとまた違った意味で理解が深まりますね。
それに、本に書いていないラジオでしか聞けない話も多いので、大西ファンにもおすすめです。
放送は各15分で、月曜~金曜の週5回休みなしなので、結構大変です(笑)
実戦ビジネス英語のように、週3回ぐらいだとちょうどいいんですけどね。。
講師の大西泰斗先生はこんな人
2018年の4月から講師も総入れ替えになり、メイン講師は、大西先生です。
私も初心者の頃、大西先生の本にはお世話になっていたので、大西先生がラジオ講座をやると知ったときは、「マジか!」と興奮しましたね。
大西先生と言えば、英語をネイティブの感覚で、分かりやすくイメージできるように説明するのに定評がある、大人気の英語講師です。
また、英語学習本を書いていることでも有名で、どれも大人気のベストセラーです。
私も何冊も大西先生の本で勉強しました。
代表作は、「一億人の英文法 ――すべての日本人に贈る「話すため」の英文法」
私が勉強していた頃は、一億人の英文法がまだ出ていなかったので、「ハートで感じる英文法」で勉強しました。
今は改訂版が出ているようですね。
この頃はTOEICで705点あったのですが、目から鱗の話ばかりで、英語を深く理解するのに役立ちました。
「ネイティブスピーカーの単語力〈1〉基本動詞」も、makeやhave、getなど、基本的な動詞のイメージを理解するのに最高でした。
また、前置詞を理解するのに、「ネイティブスピーカーの前置詞」も何度も読みました。
まだ、何冊か大西先生の本は読んだのですが、どれもハズレがなかったですし、実際にamazonのレビューも高評価ばかりです。
私の勉強法&おすすめの使い方
私の場合、テキストは基本的に買っていません。
だいたい聞き取れるし、文法的なものもほとんど理解しているからです。
なので、大西先生の本を読んだことがあって、かつTOEICが700~800点以上あるような人は、テキストは買わなくてもできます。
ここでは、私がテキストなしでやっている勉強法をシェアしたいと思います。
私は放送はラジオでは聞かず、好きな時間にストリーミングを1週分まとめて聞いています。
ちなみにストリーミングは、NHK公式サイトで、誰でも無料で聞けますよ。
シャドーイング
ラジオ英会話は基本的に、ダイアログ(会話)をもとに英会話を学びます。
このダイアログを、私はシャドーイングしています。
シャドーイングとは、聞こえた英語の音源に続けて(少し遅れて)、聞いている英語をそのままオウム返しに反復する学習法です。
やり方はこんな感じです(↓)
ラジオ英会話のダイアログの読み上げは、結構ゆっくりめなので、シャドーイングしやすいと思います。
声は、ボソボソと小声でもいいですし、実際に発音している感じで口パクするのでも効果があります(サイレントシャドーイング)。
私もできるだけ小声でも声に出すようにしていますが、面倒なときは口パクです。
注意点は、聞こえた音やイントネーションを可能な限り完全に忠実に行うこと。
英語の音やイントネーションの感覚が身体に染み付いて、それがリスニング力UPにつながります。
ストリーミングなら、何度でも聞き返せるので、スムーズに言えるまで何度でもやりましょう。
効果的なシャドーイングのやり方は、以下で詳しく解説しています。
瞬間英作文
毎回、各回の文法項目やトピックに合わせて、瞬間英作文トレーニングがあります。
日本語のお題を、瞬間的にサッと英語に直すというものです。
月曜~木曜は GRAMMAR IN ACTION (文法の実践)というコーナーで、「では、これを英語で言ってみてください」という感じで問いかけがありますので、それに答えます。
これもシャドーイング同様、ボソボソでも口パクでもOKです。
私も、ボソボソか口パク派ですね
この瞬間英作文の練習は毎回しっかりやると良いですよ!
結局、スピーキングは「言いたいことを英語に直して言う」というプロセスを何度もやることで、できるようになります。
英語圏に住むと英語が話せるようになるのは、その機会が1日何百回とあるからです。
「英語で言う」ことを何度もくり返すうちに、日本語⇒英語に変換するスピードが上がってくるのが実感できるはずです。
瞬間英作文の効果的なやり方については、以下で解説しています。
テキストはあった方が良い
最初に書いたように、私はテキストなしでやっています。
しかし、英語の初心者の人や、ラジオ英会話を日々の英語学習の中心にしようと思っている人は、テキストを買った方が良いです。
テキストには、その回のダイアログの英文と和文が載っていますので、ラジオを聞いてダイアログのリスニングの答え合わせもできます。
また、放送では少ししか触れなかったような説明も、豊富なイラストも含めてしっかり解説してあるので、理解できないときは何度でも読み返して勉強することもできます。
英会話力というのは、使えるフレーズをどれだけ暗記しているか、に大きく左右されるので、テキストを使って何度も復習して、習ったことを、いつでも使える知識に定着させることが大事ですよ。
効果【英語の深いところを理解できる】
これまで単に、TOEICの勉強だけバリバリやってきた人がラジオ英会話をやると、本当に目から鱗で、驚くはずです。
これは講師の大西先生のすごさでもあるのです、深く英語が理解できると、何より英語が楽しくなります。
私もTOEICで705点を取ったあとに、大西先生の本を読み始めたのですが、英語がより楽しくなりましたね。
特にTOEICのつまらない、退屈な英語ばかりやってきた人からすると、実際の日常会話をもとに勉強できることは、英語の新しい面白さを発見でき、勉強のモチベーションも上がるのです。
英語の楽しさを発見できる、ということ以外にもこんな効果があります。
話すための文法
この辺は大西先生の得意とするところです。
このラジオ英会話でも、話すということを前提とした英文法を勉強しますので、ネイティブがどんな気持ちでこの表現をしているか、英語の深いところを理解できるはずです。
英語のニュアンス
話すための英文法と関連して、ラジオ英会話では放送中に、大西先生がアシスタントのポールさんや秋乃ローザさんに、細かいニュアンスをたずねる場面がよくあります。
「これってどんな意味で言ってるの?」
「他にもこんな表現があるけど、どういう違いがあるの?」
「他にはどんな言い方ができるかな?」
大西先生が放送中、よくこうした質問をし、アシスタントのネイティブたちが、
「こうとも言えるけど、こっちの方が丁寧だ」
「こっちの言い方だと、ちょっと古風、時代遅れな響きがあるね」
とか、なかなか独学で勉強していたら分からないニュアンスも勉強できます。
私にとっては、このニュアンスの違いやネイティブにとっての語感を聞けるのが非常に面白いし、一番勉強になりますね。
レベル【中学~高校英語】
ラジオ英会話のレベルは、基本的に中学英語のレベルです。
ただ、使われている単語や語法的なものだったり、少し高校レベルも入ってるかなぁという感じです。
聞いてみると分かりますが、簡単な単語ばかり使っているようで、案外言えない表現が、かなり多いことに気づきます。
たとえば、
「Let’s go a little closer.(もっと近くに行ってみようよ)」
「When was this picture taken?(この写真はいつ撮られたものなの?)」
かんたんな単語ばかりですが、いざパッと言えなそうなものですよね。
私の印象としては、このラジオ英会話で出てくる表現がスラスラ使いこなせると、周囲からは「相当英語がしゃべれる人」という評価を受けるはずです。
これぐらい話せると、ビジネスでも全然イケますよ。
イマイチな点【文法ばかりで飽きる】
それは、英文法にフォーカスしているがゆえに、退屈な文法説明も多いということです。
ちなみに、目次はこんな感じです(↓)
どれも、文法の説明が各章のメインになっていて、文法の参考書を読んでいるみたいですよね。
毎回の放送では、文法項目を1つずつやっていくのですが、たとえば関係代名詞の回ならば、ずっと関係代名詞だけやるので、大西ファンの私でも嫌になってきます。
私自身ラジオがわりと好きなので、せっかくラジオの講座なんだから、もう少し楽しい内容であってほしいですね。
ひたすら、文法をbe動詞から順にやっていくというのも、退屈だった学校の英語の授業を彷彿とさせる感じなので、番組の構成としてどうかなと思います。
ラジオ英会話は続けることで価値が出てくるので、途中で嫌になる人も出るかもしれないなと思います。
やはり英語の勉強はやっていて楽しく、続けられることが成功への近道です。
話せるようになるには【+α】
私もまだ英語が全然話せない頃、大西先生の本で勉強したことは、今でもとても役立っています。
ただ、英語を話せるようになるには、もう一歩努力しなければいけないことがあります。
リスニングです。
英語は言葉のキャッチボールなので、相手の話を聞き取れないと、会話が成立しません。
私は以前海外に住んでいたのですが、英会話におけるリスニングの重要性をすごく感じました。
やはり聞き取れないと、何て返したらいいか分からないし、じゃあ「もう一回言ってもらえますか?」と聞けばいいじゃないか、と思うかもしれませんが、基本的なリスニング力が足りないと、何度言い直してもらっても聞き取れません!
これは嫌というほど海外で経験しました。
ラジオ英会話は、英語の表現力を総合的に高めてくれるのには良いのですが、リスニングという意味ではやや弱いと思います。
リスニングは発音から始まって、音声変化など学ぶべきポイントが多いので、別に対策するべきです。
私は英語耳という本で発音、リスニングの基礎を学びました。
発音を学ぶとリスニングができる仕組みについて、学ぶことが本当に多いのでおすすめです。
ラジオ英会話は、週5回というややタフなラジオ講座ですが、きちんと真面目に取り組めば、あなたの英語力は確実に伸びます。
特に、講座の中で学ぶ英文法のネイティブの感覚や、細かなニュアンスは、今後のあなたの財産になるはずです。
英会話の勉強は時に退屈ですが、コツコツ勉強して、一緒に頑張りましょう!
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