ディクテーションって本当に効果があるのかな?実際にやった人の話が聞きたい。
実際に半年ほど毎日ディクテーションをしていた私の経験から、ディクテーションは間違いなくリスニングに効果があります。
ディクテーションっていろんな人がやった方がいいと言いますが、私も完全に同意です。
私は海外に住んでいた当時、自分のリスニング力では現地の英語に全く太刀打ちできず、落ち込む毎日でした。
そこでネットで偶然見つけたディクテーションという勉強法を知り、ワラにもすがる思いで毎日ディクテーションをやってみたのです。
その結果、現地の英語も会話に支障がないぐらいには聞き取れるようになり、半年後に受けたTOEICでは705点⇒875点に大幅アップしました!
ここでは私がしていたディクテーションのやり方、コツなどを実体験をもとに詳しく解説していきます。
私のやり方が正しいかどうかは分かりませんが、実際に私にはとても効果的だったので、これからディクテーションを始める方には一つの例として参考になるはずです。
基本的に、ディクテーションは単調で退屈な勉強法なので、飽きずに続けられるかどうかが一番のポイントになります。
「リスニングをどうにかしたい」と悩んでいる人は、きっと参考になるはずです!
もくじ
私がディクテーションを始めたきっかけ
私がディクテーションをやろうと思ったのは、海外に住んでいた頃でした。
当時のTOEICのスコアは705。
体感的には、半分ぐらい(場合によっては半分以下)しか、現地の人の言っていることは聞き取れませんでしたね。
海外(英語圏)では当然ながら、英語が聞き取れないと、まったく話にならないです。。
日常生活でも困りますし、生活に困るような英語のレベルだと、当然仕事も厳しいし、現地での生活のすべてにおいて困るわけです。
海外での生活においてリスニングは最も重要で、リスニングができないとそもそも会話が成り立ちません。
スピーキングは最悪、文法がめちゃくちゃでも単語を並べれば通じます。
英語が上手な日本人の同僚がいたので、必要に応じて通訳してもらっていたのですが、日に日に何もできない自分が不甲斐なくて情けなくて嫌になってくるんですよね。
そんなとき、ネットでいろいろ調べていたら、ディクテーションがリスニングに効果があるという話を見かけました。
よしこれだ!とディクテーションにすべての望みを賭けるぐらいの気持ちで、ディクテーションを始めたのです。
ディクテーションのやり方、コツ【具体的な手順を解説します】
ディクテーションとは、聞こえた音声の文字起こしをするという、極めてシンプルなリスニングの学習法です。
私が当時最初にやったのは、日本から持ち込んだ英語の参考書「英語リスニングのお医者さん」でした。
リスニングでは非常に有名な参考書でしたが、最大の問題は退屈でつまらないこと。
ディクテーションという作業自体がつまらないだけでなく、文字起こしする音源も参考書だったので、1日で嫌になりました笑
当時から全然聞き取れないくせにBBC radioやNPRなど海外のラジオを聞いたりしていて、リアルな英語に憧れがあったので、リアルな英語をディクテーションしてみたいと思いました。
いろいろネットで調べてみた結果、ellloというサイトにたどり着き、ディクテーションをすることにしたのです。
ellloは英語を話す外国人同士が台本なしで会話をして、それをリスニング教材として提供しているサイトで、スクリプトもあるので、ディクテーションには最適でした。
その後飽きることなく、むしろellloを聴くのが楽しみなぐらい、毎日ディクテーションをやっていました。
では、具体的に何をどうやったのか、私の実体験そのままに手順を書いてみます。
- スクリプトを見ずに、全体を何度かリスニングする(難易度をチェック)
- 音源を聞きながら文字起こしをしていく(適当に切りのいい単位でやる※最初のうちは2、3語ずつでもOK)
- 聞き取れないところは、何度もリピートして聞きなおす(聞き取れない箇所は集中的にリピート)
- 10回ぐらい聞いてもまだ聞き取れる気がしないときは、空欄にして飛ばして次へ行く
- 全体が終わったら、再度全体を聞き返してみる
- 自分のスクリプトの見直しと、空欄にしたところをもう一度チャレンジしてみる
- 実際のスクリプトで答え合わせする
- 音源を聞きながら、間違えたところ、聞き取れなかったところを分析、復習(なぜ間違えたか?なぜ聞き取れなかったか?)
- 「これ絶対聞き取れないだろ!?」という場合は、無理だと割り切って無視する
ディクテーションは、紙と鉛筆でやるのが古典的なやり方ですが、私はパソコンでWordに打ち込んでやってました。
Wordだとスペルミスも教えてくれるので、ディクテーションしやすいです。
私がやっていたやり方(↑)はわりと一般的なやり方ですが、これに縛られず、自分がやりやすいやり方で、コツコツやっていれば自然と効果は出てきます。
ディクテーションをやってみると、自分がいかに聞き取れないところを適当に飛ばして聞いていたかが分かるので、面白いですよ。
何度聞いても聞き取れない部分の答え合わせをすると、「なるほど!こういう音になるのか!」という発見があります。
これを専門用語では、Aha Moment (アハ体験)と言いますが、これを体験するたびに、あなたのリスニング力はどんどん上がっていくのです。
私も始めたばかりの頃は、Aha! Aha! しまくりでした(笑)。
スクリプトを読んでもどうしても聞き取れないものも出てきますが、その場合は割り切って飛ばしていいです。
半年ぐらい経ってもう一度やってみると、案外あっさり聞き取れたりします。これもリスニングが上がった証拠ですね。
【効果①】リスニング力が一気に上がった | TOEICも170点UP
ディクテーションをすると、細かいところまで全部書き起こすことになるので、聞き飛ばしができません。
なので、今まで適当に流していたaとかtheとか、inとかat、onみたいな前置詞まで、すべて聞き取る必要が出てきます。
すると、細部までしっかり聞く習慣やクセができて、リスニング力が上がります。
TOEICスコアも帰国後には最初の705点から、たった1年で875点に大幅アップしました!
聞き取れたわずかな音を頼りに文字にしていくことで、
「あ、こういう音は、これとあれがくっついてるんだ」
「ここは最後の音が消えるんだな」
英語の音への感覚が研ぎ澄まされてきて、リンキングや脱落などの音声変化も、聞き取れるようになってきます。
正確に言うと、音から「これはこうだろう」と推測するスキルがどんどん身について、リスニング力が上がるのです。
私の場合、特にellloという生のネイティブの英語を音源にして勉強していたので、音声変化に強くなり、結果的にリスニング力がグンと伸びたんだと思います。
リアルな英語は、TOEICなどのスタジオ収録された英語より実践的なので、中上級者はうまく勉強に取り入れるといいですよ!
【効果②】集中力、音への感度が上がった | 耳が音を捕まえる
リスニング中は、集中して聞いているつもりでも、実際は、よく分からないところや聞き取れないところを飛ばして聞いています。
ディクテーションの効果として、全部聞き取ろうという意識が高まって、リスニングへの集中力がつきます。
BGMみたいに聞き流しているだけだと、脳は「受け流していい情報だ」と錯覚して、いざ真剣に聞こうと思っても聞き取れないことがあります。
細部をしっかり聞こうと思っても、どう注意を向けたらいいのか分からないからです。
ディクテーションはいわば、音当てクイズです。何度もやっているうちに、どこに注意して聞けば良いのか、自然と感覚的に分かってきます。
今でもたまに「リスニング力が下がってきたなぁ」と思うときは、ディクテーションをすると、音への感覚が戻ってくる感じがあります。
ディクテーションができるおすすめアプリ、サイト、本など【4選】
ディクテーションは、ただの文字起こし作業なので、あらゆる音源がディクテーション対象になります。
唯一の注意点としては、スクリプト(英語訳)が付いている音源を選ぶことです。
スクリプトがないと自分がディクテーションしたものが合っているか答え合わせができません。
一番のポイントは「続けること」なので、そのためには「退屈しないで楽しめるもの」を選ぶようにしましょう!
アプリ
スタディサプリEnglishはリクルート社が運営している英会話アプリで、私もすべて使ったことがあり、現在以下の3つのシリーズが展開されています。
- 新日常英会話コース
- TOEIC対策コース
- ビジネス英語コース
私もすべて実際に使ったことがありますが、ディクテーションがカリキュラムに標準装備されています。
そして、このディクテーションのしやすさ(使いやすさ)がハンパないのです。
パソコンに向かって、黙々とキーボードを打つだけのディクテーションでは得られない、ゲーム感覚の楽しさがあります!
ツイッターでもこんな声がありました。↓
スタディサプリ新日常英会話!
トレーニング4ディクテーション
・スマホでディクテできるの強い
・キーボードも打ちやすくなってる
・何度も復習させるスタイル pic.twitter.com/RXF9GHtlO2— げんそー@純ジャパバイリンガル早大生 (@gensoueng) January 1, 2020
ディクテーションだけでなく、日常英会話やTOEIC、ビジネス英語で必要な学習がすべて詰まっているので、これらの勉強をしている方はぜひ試してみてください!
レビュー記事 スタディサプリ英語 新日常英会話コース
レビュー記事 スタディサプリ英語 TOEIC対策コース
レビュー記事 スタディサプリ英語 ビジネス英語コース
本(参考書)
リスニング教材で有名なヒアリングマラソンという教材の「ディクテーション・コンテスト」というコーナーをスピンオフで参考書にしたものです。
私もヒアリングマラソンは受講していましたが、ディクテーション・コンテストでは、毎月課題の音源(1分程度)を全部ディクテーションして提出します。
翌々月に解答と合わせて、みんながどこを間違えたのか、何が難しいポイントだったのか、聞き取りのポイントなどが、講評として掲載されています。
言い換えると、みんなの Aha! が凝縮されているようなものです。
1人でディクテーションしていると、自分だけが難しく感じるのか、他の人もそうなのか分からないので、この講評はとても役に立ちます。
この本では、過去のディクテーション・コンテストをもとに、しっかり講評も含めて書かれているので、独学者にはいいと思いますよ。
通信講座
ヒアリングマラソンでは、先ほどのディクテーション・コンテスト以外にも、ディクテーションの穴埋めクイズが随所にテキストに含まれています。
私も受講していましたが、ヒアリングマラソンは生の英語と、収録英語をバランス良く組み合わせた、中上級者向けの講座です。
有名人へのインタビュー、映画のワンシーンまで、いろんなジャンルのものを扱っているので、ディクテーションすることで、いろんな話者の話し方のクセや発音に触れることができるので、おすすめです。
そして、ellloと同様、ネイティブの生の英語なので、聞いていて飽きないのがいいですね。
ちなみにジャーナリストの池上さんや、楽天の三木谷社長もヒアリングマラソンOBだそうです。
TOEIC730点以上でリスニングの伸び悩みを感じている方は、良い講座なので、ぜひ検討してみてください!
サイト(無料)
この記事でも何度も紹介していますが、私が人生初めてディクテーションに取り組んだサイト、かつ私の英語力を一気に上げてくれた本当に感謝すべきサイトです。
ネイティブの生の英語ですが、会話の内容自体はかんたんな身近な話題ばかりなので、聞きやすいと思いますよ。
攻略!ABCニュース英語(旧ABCニュースシャワー)は、ニュース英語に興味がある人は、ぜひやった方がいいです。
スクリプトも日本語訳も、語注も付いてくるという、無料では考えられないコスパの良いサイトです!
長さも1セットで1分ぐらいなので、そんなに負担にならないかと思います。
週5回放送があって、過去2か月分の放送音源が見れるようになっているので、興味があるものを選んでやると、楽しみながらできていいと思いますよ。
2 件のコメント