英語の勉強を始めたいんだけど、何をどう勉強したらいいんだろう?
英語の勉強を始めた人の大半は、1ヶ月以内に挫折すると言われています。
私も社会人になって、TOEIC400点(中学レベル)から英語の勉強を始めた頃は、何度も挫折しそうになりました。
ある時、「英語耳」という本で正しい勉強法を知ってからは、勉強時間と英語力が比例してグングン伸びました。
その後私は仕事で海外に住むことになり、帰国後もメーカーで海外営業をしています。
この記事では、これから英語の勉強を始めようとする超初心者に向けて、
- 王道の英語勉強法とコツ
- 仕事や日常会話など目的別の勉強法
- おすすめの英語独学ツール(本、アプリ、オンライン英会話など)
について、私が本などから学んだ第二言語習得研究の科学的根拠と、私の経験をもとに徹底解説します。
英語学習のベテランの方には当たり前のことばかりですが、初心者はぜひ、この記事で語学の王道を身につけましょう。
本文は長文なので、目次をうまく使って読みたい箇所を行き来しながら読んでください。
もくじ
【注意】間違った英語勉強法とその理由
英語は適当に勉強をしていると伸びません(伸びた気がしてもすぐ伸び悩みます)。
忙しい中勉強しているのに伸びないと、大半の人は嫌になって勉強を辞めてしまいます。
これが英語で挫折する人のパターンです。
ここでは、よくある間違った勉強法を4つ紹介するので、自己点検してみてください。
評判のいい参考書を買って勉強する
これは、計画性がないことが問題です。
何事もそうですが、英語学習も効率的、計画的に行う方が結果が付いてきやすくなります。
Amazonや本屋を少しのぞけば、英語の参考書は無数にありますが、
- どんなときにどんな本で学ぶといいのか?
- 初心者は何から読めばいいのか?
- 発音は本で勉強できるのか?
超初心者でこうした疑問を自分で解決し、自分に合った参考書を選べる人はいません。
遠回りすることなく、英語を勉強したいなら、まずは1歩引いて学習戦略を考える必要があります。
好きな洋画や洋楽で勉強する
日々の勉強の息抜きとしては効果的ですが、学習のメインにはなりえません。
超初心者にとっては、
- 聞き取れない音は何度聞いても聞き取れない
- 洋楽はそもそも英語学習として学ぶことが少ない
聞き取れない音は脳の中では言語ではなく、雑音としてしか認識されません。
詳しい話は、この後の英語独学勉強法の大原則(↓)で書いています。
歌では、普段とはまったく異なる喋り方をする場合が多く、リスニング学習としては無駄が多いです。
日本語の歌でも、聞き取れない歌詞があるのと一緒ですね。
聞き流し教材を買って本当に聞き流す
聞き流しは、聞き流しても内容を聞き取れるレベルの上級者には効果的ですが、超初心者の英語上達にはほぼ効果はないです。
初心者の場合、聞き流しても、ただのBGMとしか認識されないので、ただの息抜き以外にメリットはありません。
唯一、聞き流しで効果があるのは、
- 音声を聞きながらシャドーイング(自分でもしゃべってみる)
- 音声の意味を考えながら聞く
など、脳に負荷をかけて勉強する場合だけです。
シャドーイングは科学的に証明されているリスニング学習の王道で、この後のリスニング勉強法(↓)で詳しく解説します。
英会話スクールに通うだけで自習をしない
英語学習の王道は、
- 最初はインプット(単語や文法、発音など基礎固め)を重視し、
- 徐々にアウトプット(実際に話す)の比率を上げていく
ことです。
詳しくは、以下の英語独学勉強法(↓)で、第二言語学者の本を引用して解説しています。
インプットはスクールで先生から学ぶのも全然アリですが、必要なインプット量は想像以上に膨大です。
これをスクールで学ぼうとすると、
- お金の面で高くつく
- カリキュラムに沿って学ぶので、時間がかかる
インプットは近年、参考書がとても充実しているので、独学で十分です。
【重要】英語独学勉強法の大原則&大事な心構え
これから英語の勉強を始める超初心者の方が、失敗や挫折をしないためには
- インプットの重要性
- 目標と計画
- 楽しんで続けること
の3つが特に大切です。
ここでは、英語を上達させる上で大事なポイントを解説していきます。
中でもインプットは、つまらないし退屈ですが、一番重要です。
インプット重視→徐々にアウトプットへ【基礎が大事】
使える英語を身につけるためには、単語や文法などインプット学習で、英語力の基礎を学ぶことが必要です。
第二言語習得研究(SLA)の専門家も、こう指摘しています。
「大量のインプットと少量のアウトプット」という考え方を SLA の観点から本書では提案したいと思います。つまり、言語習得はインプットの理解なしには起こらない。これは厳然たる事実です。
英語はもっと科学的に学習しよう(白井恭弘著)
「学校で読み書きばかりさせるから、日本人は英語を話せない。だから文法などは勉強しなくていい」という話をよく聞きます。
私の経験上、学校で習う文法などの基礎学習は間違いなく、話すために必要です。
最初はインプットを重視して、少しずつアウトプットを取り入れていくのが最適なバランスになります。
英語学習本の大ベストセラー「瞬間英作文」の著者も、別の本でこう書いています。
「使って上達する」という方法は、すでにある程度英語を使える人にこそ効力を発揮する・・・すでに一定の年齢に達した日本人が、言語的にほとんど共通点のない英語を使いこなせるようになるためには、いきなり実践だけでは無理で、初期に体系的な学習・トレーニングが必要
英語上達完全マップ(森沢洋介著)
海外旅行程度なら、例文を丸暗記するだけでOKですが、込み入った会話は文法など基礎がないと無理です。
英語を勉強して何したい?目標と計画が大切
英語を学ぶ目標によっては、勉強の仕方が変わってくるため、目的や目標は最初に明確にしましょう。
- 簡単な挨拶などの日常会話ができればいい
- 海外旅行で英語を使いたい
↑の場合、この記事で解説していることをそのまま実行すると、少し遠回りです。
詳しくは、記事後半の目的別勉強法(↓)で解説しています。
「いつまでに何をしたいか」によって学習プランが変わるので、無駄な努力をしたくない人は注意しましょう。
1日1時間×1年が目安 | 習慣化する
英語学習は結局、最後まで挫折しないでコツコツ続けた人が成功します。
一方で事実を言うと、学習効率では短期集中で毎日何時間も勉強する方が良い、という研究結果もあります。
残念ながら、毎日コツコツ、少しずつというやり方は、効率の悪い外国語学習法であることがわかっています。ケンブリッジ大学が語学と学習時間について行った調査では、・・・1日1時間ずつ100日勉強するより、1日5時間ずつ20日で仕上げたほうが、言語学習に関しては成果が上がるということです。
科学的に正しい英語勉強法(メンタリストDaigo 著)
・・・語学は、短期集中がベスト。これが鉄則なのです。
短期集中で毎日3時間ぐらい勉強できればベストですが、できない人は1日1時間×1年を目安にしましょう。
1日10分など小間切れすぎると、逆に効率が悪くなるので気をつけてください。
正しい勉強をしている自信がやる気に繋がる
勉強を継続するためには、モチベーション維持が重要で、冒頭に書いたように、大半の人は1ヶ月以内で挫折します。
自分がしている勉強法(学習プラン)に自信が持てると、
- このまま続ければ英語が伸びる確信が持てる
- 英語ができる自分の姿をイメージしやすくなる
- 成長を実感できる回数が増える
英語学習へのモチベーションが好循環のサイクルに入ります。
私も経験がありますが、この勉強をしていて大丈夫かな?という不安も減るので、勉強に集中しやすいです。
正しい勉強をしている自信があると、成長が楽しみになり、勉強がむしろ楽しくなりますよ。
アプリやYoutubeなど無料学習ツールは正しく使う
英語学習アプリやYoutubeは質の高いものも多いですが、超初心者の英語力向上にはほとんど役に立ちません。
無料アプリやYoutubeはネイティブの生の音源を使ったものが多く、初心者には難しすぎます。
無料で勉強できるからと言って、安易に飛びつくと時間を無駄にするだけなので気をつけてください。
ネイティブの生の英語を使った学習が役立つのは、少なくとも中級者レベル以上です。
初心者は本をメイン教材にして、無料ツールは息抜きに使う程度に考えておきましょう。
【王道の英語勉強法3選】超初心者から始める基礎固め
中学レベルの英語力があやしい超初心者は、まず中学卒業レベルまで英語力を上げることが必要です。
実際の英会話の大半は、中学レベルの単語で構成されているというデータがあります。(出所:NEW GENERAL SERVICE LIST-SPOKEN 1.2 (NGSL-S))
本当に使える英語力を身につけたいなら、単語の暗記や文法など地味でつまらない勉強から逃げてはいけません。
私の経験上も、中学英語を駆使すれば、英語で言いたいことを十分話せます。
ここでは、中でも重要な3要素について解説します。
発音と単語 | 一番最初にやるべき
単語は語学の基本ですが、もっと大事なのが発音と一緒に学ぶことです。
生まれた赤ちゃんは100%例外なく、大人の話すことを音で聞いて、その音を真似して言葉を覚えます。
大人の場合、日本語の音に慣れきっているため、まずは英語の音を正確に知ることが英語を学ぶ第一歩です。
英語には、ぜんぶで43個の音があります(数え方によって若干変わります)。日本語とほぼ同じ音といっていい音は、そのうち5~6個くらいです。つまり約9割の音は、日本人にはなじみがない音ということになります。日本人にとって、英語の聞き取りが難しいのはこのためです。
英語耳 ~発音ができるとリスニングができる(松澤喜好 著)
私はこの英語耳という本に出会い、書いてあることを実践するようになってから、一気に英語力が伸びました。
発音を甘く見ると、必ず後で伸び悩んだり後悔しますよ。それぐらい大事です。
記事後半に、リスニング学習法(↓)について詳しく解説しています。
文法 | 基本文型と基本動詞の理解
単語と発音の次に重要なのが、英文法と基本動詞の理解です。
- 日本語と異なる基本文型の理解
- 基本動詞の使い方(have、make、take、giveなど)
日本語と英語では文章の組み立て方がまったく違うので、文法が分からないとコミュニケーションできません。
文法の勉強法は、TOEICの問題集を解きながら、足りない部分を参考書で補うのが効率的です。
TOEICは点数が出るためモチベーション維持に役立ちますし、参考書も非常に充実しているので、独学しやすいです。
読解 | 読める=聞ける&話せるの基礎
スピーキングとリスニングの土台になるのが、リーディング(文章読解)です。
非常にシンプルなルールですが、読んで分からないものは聞き取れないし、口から出てくることもありません。
第二言語習得研究(SLA)でも、英文読解(インプット)の重要性が言われています。
SLA研究の結果わかってきたことは、インプット、それも「理解できるインプット」が、言語習得のカギを握っているということです。
英語はもっと科学的に学習しよう(白井恭弘著)
読解力が付いてきたら、音読や例文暗唱などを組み合わせて、話せて聞き取れる状態にもっていけば実践的な英語力の完成です。
リーディングも文法と同様、TOEICの活用をおすすめします。
音声変化が重要!リスニング勉強法の基本
リスニングのコツは、英語の音を正しく理解することに尽きます。
中でも、英語特有の音声変化(例:get you⇒×ゲットユー、〇ゲッチュ)に慣れることが、最大のコツです。
順番としては、
- 個々の単語の発音
- 1文を通しての発音(音声変化、抑揚)
の順に慣れていき、あとはひたすら慣れるだけです。
ここでは、発音の学び方、具体的なトレーニング法について実体験を交えて紹介します。
正しい発音を知る
大前提として、自分で正しく発音できない音は聞き取れません。
日本のカタカナ表記は弊害でしかないので、カタカナを頼りにリスニングをすると一生伸びません。
私の英語人生を救ってくれた本にもこう書いてあります。
英語を聞き取れない理由は、英語の音をカタカナに置き換えて聞いてしまうからです。
英語耳 ~発音ができるとリスニングができる(松澤喜好 著)
例えば、英語で「ハート」と聞こえたとしても、発音が分からないと意味が1つに決まりません。
リスニング力がある人は、カタカナではなく、正しい英語の音で聞き分けています。
遠回りのようですが、まず単語レベルの発音を発音記号から丁寧に学びましょう。
音読 | 使える英会話の基礎固め
音読はリスニング力を総合的に高めるだけでなく、英語を口に落ち着ける意味でスピーキングにも効果的です。
第二言語習得の研究者はこう書いています。
リスニングというのは、音声を意味に結びつける過程であるということ。つまり、音声という情報と自分の頭の中にある世界知識をいかに結びつけられるかの勝負だということです。
英語はもっと科学的に学習しよう(白井恭弘著)
この音声と意味を頭の中で合成するために、音読が効果的な役割を果たします。
聞き流しの効果がないのは、聞き取れた音と意味として脳内で処理せず、ただの雑音として処理するためです。
音読は正しい抑揚(音の強弱)と音声変化で行うことが重要なので、次に紹介するシャドーイングとセットで行ってください。
瞬間英作文で有名な森沢洋介氏もこう書いています。
音読の効用については、最近では脳の言語野であるウェルニッケ中枢を刺激するなど大脳生理学的な裏付けもあるようです。その分野の門外漢である私ですが、自分の体験、生徒の指導経験から、音読は英語力を上げる上で決定的な効果を持つと確言することができます。
英語上達完全マップ(森沢洋介 著)
関連記事 英語上達完全マップで考える基礎固めとは
シャドーイング | 地味だけど効果絶大
スタディサプリ英語で標準機能となってから、シャドーイングは今やリスニング学習でもっとも有名な学習法となっています。
関連記事 スタディサプリ英語の効果と評判
シャドーイングは、聞こえてくる音声に少し遅れて、同じことをスピーキングする学習法です。
科学的にもシャドーイングの効果が広く認められています。
科学的データにもとづいた、シャドーイングによる学習法は、ほとんど「王道」と言って差し支えないでしょう。この学習方法を実践することで、実は誰にでも、英語、その他の外国語をすらすらと話せるようになりたいという夢は、実現できると考えます。
外国語を話せるようになるしくみ-シャドーイングが言語習得を促進するメカニズム(門田修平 著)
私自身もシャドーイングを毎日続けていたら、TOEICスコアが1年で200点以上上がりました。
非常に地味なトレーニングですが、効果絶大なので発音学習がひと段落したら、ぜひシャドーイングもやりましょう。
ディクテーション | リスニング力が丸裸に
シャドーイングと並んで、ディクテーションも有名なリスニング学習法です。
ディクテーションは聞こえた音声を文字起こしする勉強法で、単純ですがリスニング力向上に効果的です。
文字起こしすると、どこが聞き取れていないか明確になるので、弱点を見つけるのに役立ちます。
スタディサプリ英語にも標準機能として搭載されていて、効果的だという声が多いです。
私も毎日こつこつディクテーションを続けていたら、リスニング力が飛躍的に上がりました。
リスニングで伸び悩んでいる人がやると、弱点が明確になるので、課題を見つける意味でもおすすめです。
場数だけでは伸びない!スピーキング勉強法
「話せるようになるためには実際に話すのが一番」
「話せば話すほど伸びる」
↑これらはよく聞く話ですが、鵜呑みにしてはいけません。
留学しても大してスピーキングが伸びない人がいるのはこのためです。
以下では、私の実体験も踏まえて、スピーキングを伸ばすために重要な2要素を解説します。
例文暗唱・瞬間英作文 | 自習でインプット
例文を暗記して、いつでも必要な時にパッと口から出せる状態にすることがスピーキングでは重要です。
この例文暗唱をやる上で役立つのが、瞬間英作文という勉強法です。
例:「これは良い本です。」→「This is a good book.」と即座に口頭で英作文します。
ライザップイングリッシュなど、短期集中型コーチングスクールでも多く採用されている学習法で、スピーキングの王道中の王道です。
関連記事 おすすめ英語コーチングスクールと選び方
第二言語習得の研究者も著書の中で、例文暗唱(瞬間英作文)の重要性を書いています。
英語の言語ベースをつくるために、集中した、意図的な学習方法も使って補う必要があります。文法学習もそのひとつですが、おすすめしたいのは例文の暗記です。よく使う表現を暗記して、それをすぐに言えるようにしておく。これによって、使える言語項目、表現のベースが広がります。
英語はもっと科学的に学習しよう(白井恭弘著)
瞬間英作文は自習中心になるため非常に退屈ですが、大げさに言って、英語ができる人は皆やっているので、ぜひやりましょう。
オンライン英会話 | 手軽だけど使い方に注意
自宅で安く手軽に英語を話せるオンライン英会話サービスも効果的ですが、注意が必要です。
- インターネットを使って自宅で英会話レッスンを受けられる
- 講師はフィリピンや東欧など人件費が安い国が多い
- 毎日レッスンを受けても、月6,000円程度と安い
オンライン英会話も、英語を話す場数をこなす意味では役に立ちますが、予習や復習をしっかりやらないと伸びません。
英語を話すという行為に慣れることはできますが、英会話スキルを高める上では使い方に工夫が必要です。
詳しくは以下の記事で書いているので、興味のある方はどうぞ。
おすすめのオンライン英会話(↓)はページ後半で紹介しています。
【目的・目標別】英語・英会話学習のコツ
英語学習の王道は上記で解説したとおりですが、目的に応じて多少の修正が必要です。
目的や目標によっては、リスニングの部分を完全に省くこともあります。
ここでは私の知識と経験をもとに、目的・目標別の英語勉強法を解説します。
英語はあくまで手段なので、無駄な勉強をせず効率的に身につけましょう。
海外ドラマ・映画を字幕なしで楽しみたい
残念ながら、ネイティブ向けに作られた映画やドラマを字幕なしで聞き取るのは、非常に困難です。
私も10年近く英語を勉強していますが、映画は字幕がないと理解が中途半端になり、全然楽しめません。
- 発音、シャドーイングを重点的に勉強する
- 単語・文法は中学レベルでOK
- 実際に好きな映画などを教材として使って勉強する
好きな映画やドラマを使って、リアルな英語やフレーズに慣れることが大切です。
地道に続ければ何年か後には、話の筋を追うことぐらいはできるようになります。
(↑)リスニング勉強法の解説に戻る
日常英会話中心に学びたい
挨拶や一言二言の簡単な日常会話ができればいい人は、例文暗唱を中心にするのが効率的です。
そうした日常会話は、「元気?今日は何するの?」など、話す内容はパターンが決まっているからです。
- 単語や発音、文法は例文に出てきたものだけを覚える
- 無意識に口から出るまで、例文を何度も口に出して練習する
- 実践が必要なら、オンライン英会話を使う
親友や家族とするような、込み入った日常会話もマスターしたいなら、この記事で書いた全てを学習してください。
込み入った日常会話はありとあらゆる話題をカバーする必要があり、非常に難しいからです。
(↑)英語独学勉強法の解説に戻る
ビジネス英語を学びたい
ビジネス現場で必要な英語力は、高いリスニング力と簡単なスピーキングスキルです。
話すスピードは自分で加減できますが、リスニングは相手に合わせる必要があります。
ビジネス英語は、話す話題や表現がほぼ決まっているため、込み入った日常会話より簡単です。
- リスニングを重点的に学ぶ
- Youtubeなどを使って生の英語のリスニングにも慣れる
- スピーキングは例文暗唱中心でOK
- より表現力を磨きたい人はオンライン英会話を使う
聞き取れなかったら聞き返す、という手もありますが、聞き返せるのは現実的に2回までなので、リスニングは本当に大事です。
海外旅行で使いたい
海外旅行フレーズに特化したCD(音源)付きの参考書を使えば、基本的に十分です。
「日常生活で英語は必要ないし、海外旅行の時だけ使えればいい」人は、実際に旅行で使うフレーズに特化して学ぶ方が効率的です。
- 海外旅行フレーズの参考書を1冊買う
- CDを聞き流しながら、場面ごとのフレーズに慣れる
- フレーズを実際に口に出してスピーキング練習する
聞き流しは基本的に効果がないと上記で書きましたが、一次的な付け焼刃にはなるので、うまく使いましょう。
旅行目的だけなら、面倒な発音や文法の勉強などは、参考書の中で気になるものだけ学べばOKです。
将来的に留学・海外移住したい
留学や海外移住を見据えている人は、上記で解説した王道勉強法を一からしっかりやりましょう。
学習法や手順などは、基本的に上記と一緒ですが、目標を明確にすることが大切です。
- 発音・単語から丁寧に勉強する
- 留学スケジュールなど、目標期限を意識する
- IELTSやTOEFLなどに照準を合わせる
留学や海外移住では、多くの場合IELTSかTOEFLという試験で一定のスコアを取る必要があります。
何の試験をいつまでに何点取る必要があるのか?最初にゴールをはっきりして学習を計画的に進めましょう。
TOEIC(L&R)で高得点を取りたい
TOEICで高得点(600点以上)を目指すなら、発音や単語、文法まで基礎から着実に勉強する必要があります。
よく「TOEICは意味がない」という人がいますが、英語の総合力を測る試験です。
先ほど紹介した、森沢洋介氏の英語上達完全マップにもこう書かれています。
実際のところ、TOEICが最も正確に測定するのは、英語の「基底能力」なのです。・・・「基底能力」とは単に知識にとどまらず、英語を瞬時に処理できる能力で、・・・英語を聴いて理解することや、英語を日本語に直すことなく、・・・迅速に読む、いわゆる「速読力」に直接反映されます。・・・高い英語力を求める学習者は迷わず、「基底能力」を高めることを重視して下さい。
英語上達完全マップ(森沢洋介 著)
- 発音や文法など基礎から積み上げ、総合力である「基底能力」を高める
- 英語力を短期間に伸ばす裏技はない(効率を最大化することは可能)
TOEIC学習に近道はないですが、無駄なことをせず遠回りを避けることはできます。
以下の記事で詳細に解説しているので、参考にしてください。
3ヶ月以内に英語力を一気に上げたい
短期間で英語力を確実に伸ばしたいなら、パーソナルコーチングを受けて、学習効率を最大化しましょう。
独学は無駄な勉強をして遠回りするリスクが高いので、確実性を求める人は避けてください。
私はTOEIC400点前半から独学で毎日2時間ぐらい勉強して、700点を取るまで1年半かかりました。
私自身かなり上手く独学できた方だと思いますが、それでも1年以上かかっています。
- 独学で伸ばすことは諦める
- 時間をお金で買う発想に転換する
英語業界では近年コーチングスクールが増えていて、概要はこの記事の後半(↓)に書いているので参考にしてください。
社会人のスキルアップ | 大人の英語学習
社会人が英語学習で成果を上げる最大のコツは、スキマ時間の活用です。
多くの社会人は仕事や家のことで忙しく、まとまった時間が取れないのが普通です。
スキマ時間を上手く使うために、場所と時間に応じて勉強内容を整理しましょう。
- 車や電車など通勤時間をリスニングに充てる
- 5分でサクッと勉強できる参考書、単語帳を活用する
- 昼休みなど15分で問題集を解く
あまり周囲に勉強している感を出したくない人は、スマホアプリがおすすめです。
最近では、スキマ時間に本格的な勉強ができる英語アプリもあるので、ぜひ使ってみてください。
おすすめアプリは次の章で紹介しています(↓)
無料には要注意!おすすめ勉強ツールの選び方
英語は正しい勉強法と合わせて、正しい学習ツールを使う必要があります。
最初に大事なことを書くと、アプリなど無料物は正しく使わないと、「勉強した気になる」だけで終わります。
私のこれまでの経験上、無料で使えるものは、息抜きとして使うのがベストです。
ここでは、具体的に何を使って勉強すればいいのか、おすすめを紹介していきます。
アプリ、サイト | 体系的に学ぶなら有料で
無料のスマホアプリやインターネット上の英語学習サイトなどは、体系的に学ぶのに適していません。
無料で気軽に始めやすい反面、面倒くさくなったらすぐに辞めてしまえる点もマイナスです。
私自身を振り返っても、無料で始めた英語アプリで今も使っているのは1つぐらいです…
以下におすすめのアプリやサイトを紹介するので、参考にしてください。
スタディサプリ英語
私が知る限り唯一、体系的に学べるスマホアプリで、非常に完成度が高いです。
- 発音
- 単語
- 文法
- リスニング(音読、シャドーイング、ディクテーション)
- スピーキング(瞬間英作文)
王道勉強法のすべてが標準機能で入っているので、参考書を揃える必要もなく、とても便利で効率的です。
レビュー記事 スタディサプリ英語 日常会話コースの効果と評判
レビュー記事 スタディサプリ TOEIC対策コースの勉強法と口コミ
レビュー記事 スタディサプリ ビジネス英語コースのレベルと評判
リスニング系アプリ
スマホアプリで一番多いのが、リスニング学習系のアプリです。
冒頭に書いたように、学習効果としては薄いため、あくまで息抜きとして使いましょう。
初心者におすすめできるのは、NHKラジオ語学講座のアプリぐらいです。
各ラジオ講座をいつでもストリーミングで聴けるので、使いやすくて便利ですよ。
関連記事 おすすめ英語聞き流しアプリ【厳選】
関連記事 【厳選】初心者におすすめリスニングアプリ
elllo
私がこれまで唯一、本格的に毎日使って勉強した英語学習サイトです。
アメリカ人で日本の大学で英語講師をしているToddさんが運営していて、英語を学ばせるための機能が充実しています。
ネイティブのフリートークを収録した音源を集めたサイトで、レベル別に検索もできるので便利です。
発音学習が落ち着いて、少しリスニングに慣れてきた頃に使うのがおすすめです。
関連記事 ellloを使った英語リスニング勉強法
Youtube動画、ポッドキャスト | 生の英語を知る
無料で利用できますが、基本的には息抜き用の学習ツールです。
大半はネイティブのリアルな英語を使っているため、話すスピードが速く、初心者には最初難しいかもしれません。
初心者におすすめできるのは、Hapa英会話のYoutubeとポッドキャストです。
英会話の初心者向けに作られていて、スクリプト(英語字幕、文字起こし)も充実しています。
関連記事 【必見】Hapa英会話を使った勉強法
少し背伸びをしてニュースを英語で見たい!という人は、NHKBSの攻略!ABCニュース英語がおすすめです。
SNS、ツイッター | 日々のモチベーションに
ツイッターなどのSNSも英語学習のお供におすすめです。
私の印象では、TOEICなどよりも英会話の初心者向けに発信している人が多いように感じます。
おすすめの勉強法を知ったり、悩みを共有できたり便利ですが、時間が無限に消えていくので使い過ぎに注意しましょう…
ツイッターでぜひフォローしたいおすすめは以下の2人です。
この人の発信している内容は、間違いないものばかりで、本当におすすめします。
発音・単語・文法など総合的に英語学習を発信していて、有料級の役立つ情報が多いです。
NHKラジオ講座 | コツコツ学びたい人に最適
「無理なくコツコツ勉強したい、できるだけお金もかけたくない」
そんな人はNHKラジオ講座がベストです。
- 無料(テキストを買っても月500円ほど)
- 有名講師陣が丁寧で分かりやすい授業をしてくれる
- 授業は講座によって週に1~3回、1回15分
- 忙しい社会人でも無理なく続けられる
唯一のデメリットは、1年単位で授業が組まれているため、時間がかかることです。
初心者向け講座も多く、週に30分~1時間、趣味としてマイペースに勉強したい人には最高のツールです。
レビュー記事 NHKラジオ 基礎英語のレベルと勉強法
レビュー記事 NHK英会話タイムトライアルのレベルと評判
レビュー記事 ラジオ英会話を使った勉強法と効果【話せる】
本、参考書、英会話教材 | 使い方に注意
本や参考書は、非常に情報が体系化されていますが、初心者が自分に合った参考書を自分で選ぶのは難しいです。
学びたい内容に合わせて、自分が信用できると思った人が勧める本を選んでください。
私が初心者に読んでほしい本を2冊紹介します。
英語耳
なぜ発音が大事なのか、心底理解できます。
私はこの本に出会ったおかげで英語学習に自信が持てました。
関連記事 英語リスニング学習のおすすめ本【厳選】
英語上達完全マップ
何を勉強すればいいのか、まだ自信が持てない人にぜひ読んでほしいです。
音読による効果や、瞬間英作文、TOEICのことなど、英語学習に明確な見通しが持てます。
その他単語、文法など
以下の記事で、おすすめ本を紹介しているので参考にしてください。
英字新聞、雑誌 | TOEIC500点以上の中級者向け
初心者には難しいですが、TOEIC500点を超えてきたら、英字新聞や雑誌を使うのもおすすめです。
おすすめは以下の3つです。
The Japan Times Alpha
TOEIC500点以上から読める英字新聞で、最新の時事からエッセイまで幅広く、私も読んでいました。
和訳や語注もあって読みやすく、週刊なのでボリュームも社会人には丁度いいです。
関連記事 おすすめ英字新聞はJapan Times Alpha【1択】
English Journal、CNN English Express
英語学習雑誌の不動の2強で、私も購読していました。
個人的にはTOEIC700点以上でないと厳しいかな思いますが、息抜きとして使うなら500点以上でもOKです。
CNNが大好き!という人以外は、English Journalの方がジャンルが多彩で楽しめます。
レビュー記事 イングリッシュジャーナルの効果と評判
レビュー記事 【データで見る】CNN English Expressのレベル
オンライン英会話 | 手頃でおすすめ【月3,000円台~】
面倒なことよりもまず英会話を実践したい人に、オンライン英会話はおすすめです。
※先ほど書いたように、使い方(解説に戻る↑)には十分注意してください。
私自身、オンライン英会話を5年以上使っていますが、おすすめは以下の2社です。
ネイティブキャンプ
予約不要で、その瞬間に空いている講師からいつでもレッスンを受けられます。
気が向いたらすぐレッスンできるし、レッスンも受け放題なので最高に便利です。
レビュー記事 ネイティブキャンプの評判と口コミ【体験談】
DMM英会話
私がこれまで年数的に一番使ってきたのがDMM英会話です。
レッスン予約が必要ですが、同じ講師から毎回レッスンを受けたい人はDMM英会話をおすすめします。
学習効率を考えたら、毎回同じ講師の方が絶対に良いですよ。
レビュー記事 DMM英会話の効果と評判【体験談】
短期集中型コーチングスクール | 緊急性が高い人限定
2ヶ月や3ヶ月で英語力を最大限伸ばす必要がある人は、コーチングスクールを使いましょう。
- 英語を教えるのではなく、勉強法を教える
- 受講料は高額(2ヶ月で30万など)だけど、結果にこだわったサポート
- 受講者1人1人に専属コーチが付き、毎日マンツーマンで指導
英語パーソナルコーチングでは以下の2社がおすすめです。
プログリット
戦略コンサルOBが創業した、徹底して科学や論理にこだわり、効率を追求するスクールです。
私も取材しましたが、無料カウンセリングの納得感・満足度が高く、お金を払っても良いぐらいでした。
関連記事 プログリットの評判と効果【徹底解説】
ライザップイングリッシュ
パーソナルコーチングの代名詞的な存在で、英語でもライザップ流コーチングが受けられます。
初心者で英語が大の苦手で、学習に不安がある人に特におすすめです。
関連記事 ライザップイングリッシュの効果と評判【独自メソッドを徹底解説】
以下の記事では、
- どんな人におすすめなのか
- 何をするのか
- 各スクールの特徴
など、より詳しく具体的に解説しているので、興味がある人はぜひ読んでください。